【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
颯太が頭の後ろで手を組みながら、いつもの軽いタメ口で澪の隣に並ぶ。


「おい颯太、レイさんの前で昔の情けない話をすんな。……あと、特訓の邪魔をするなら、お前たちにも補習を受けさせますが?」


澪がふふ、と微笑む。その瞬間、蓮と陸の背中に冷や汗が流れた。


「い、いや! 俺は特攻隊のバイクの整備があるんで!」

「俺も、裏サイトの見回りに行くっす!」


焦る2人を見て、一ノ瀬がため息をついた


「お前たちはいつも口だけですね。蓮、昨日教えた隣町の動き、本当に把握しているのですか?」


「あァ!? 当たり前だろ! 狂犬の奴ら、まだ大人しくしてやがる!」


一ノ瀬は手元のノートを開き、冷徹に告げた


「不正解です。神代はすでに動き、隣町の地下格闘技場を買い叩いて臨時のアジトにしています。陸、あなたが昨日『セキュリティが固くてハッキングできない』と言っていたサイト、私が5分でサーバーを落としてデータを抜いておきましたよ」


「えっ……マジっすか!?」


陸が目を見開く。一ノ瀬の圧倒的な「頭脳」と情報収集能力の壁に、2人はぐうの音も出ない。
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