その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
ドガアァァァァン!!!!

地下格闘技場のコンクリートの床が、今日一番の轟音を立てて激しく爆砕した

周囲のコンテナやロープが衝撃で激しく震え、凄まじい土煙がリング上を覆い尽くす

「がはっ……、あ……」

土煙の向こうで、神代は血を吐き出し、完全に白目を剥いて大の字に倒れていた

その肉体からは完全に力が抜け、ピクリとも動かない

初代総長が黒曜を潰すために作り上げた最強の二代目――神代は、

文字通り完膚なきまでに叩きのめされた。

完全なる決着。完全なる、黒曜の勝利だった。

「ふぅ……」

レイは肩のブレザーを静かに直すと、口元の血を指先でそっと拭った

白のカッターシャツは傷だらけでボロボロ

だけど、彼女が纏う圧倒的な覇気と美しさは、まるで王座に君臨する女皇そのものだった

「……はは、やっぱりレイはマジで容赦ないね。最高のウイニングランだったよ」

リング下にいた颯太が、いつものチャラいタメ口を口元に浮かべながら、優しく微笑んだ

「お疲れ様でした、レイさん。あなたこそが、我々の誇りです」

一ノ瀬がスマートに眼鏡をかけ直し、深く一礼する。

「レイさん! マジで最強っす!!」

と蓮が吼え、陸が

「もう美しすぎて感動しちゃった!」

と目を輝かせた。そして、情報係として裏からすべてを支え切った多久は、涙をボロボロと流しながら叫んだ。

「レイさん……! ありがとうございました……っ!!」

レイはリングのロープに手をかけ、彼らに向かってふっと、世界で一番綺麗な微笑みを浮かべた

「お疲れ様です、皆さん。……さあ、夜風が冷たくなってきました。我が校へ帰りましょうか」

「「「応!!!!!」」」

夜の街に、何十台もの漆黒の単車の爆音が響き渡る

傷だらけの総長を囲むように走る『黒曜』の列は、

夜の街のどんな灯りよりも眩しく、そして気高く輝いていた。
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