【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
ドクン、と波の音に混じって、彼女の本音が夜の闇に溶けていく
誰にでも敬語で完璧。圧倒的に強くて、みんなの憧れ。
だけどその裏で、彼女は「完璧な総長」であり続けるために、自分の弱さや本当の優しさを、ずっと心の奥底に閉じ込めて生きてきたのだ。
颯太はそんな彼女をしばらく見つめていたが、やがていつものチャラい笑顔に戻り、ポンとレイの頭に手を置いた
「あはは、何それ。冷たい人間ねぇ。……じゃあ、あの神代に襲われた一般塾生の高橋多久くんを、自分の危険を顧みず真っ先に助けにいったのは誰だっけ? その多久くんをわざわざ一ノ瀬に預けて、安全な情報係としてチームに置いてあげたのは誰だっけ?」
「それは……彼の覚悟を受け入れただけで……」