【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
約束の盾、狂犬の檻から少年を救え
本編の激しい抗争が幕を閉じてから、少しの時間が流れたある日のこと。
『黒曜』の情報係としてガレージの片隅でパソコンを叩く多久は、かつて神代の連中に襲われた恐怖を乗り越え、自分の居場所を見出していた
圧倒的に強く気高い総長・九条レイと、自分を気遣ってくれる黒曜の仲間たち。
彼らの役に立つことだけが、非力な多久にとっての唯一の誇りだった
しかし、平和は突如として破られる。
夕暮れ時、チームのデータをまとめるために必要な資材を買いに出かけた多久は、運悪く隣街を根城にする極悪な新興暴走族『蛇咬(じゃこう)』の残党たちに目をつけられてしまったのだ
「おい、テメェ。その服のワッペン……『黒曜』の身内じゃねえか。最近調子に乗ってる九条のガキの犬だな?」
薄暗い裏路地。大人数の男たちに囲まれ、多久は壁際に追い詰められていた