はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
千雪は初めて見る翔也の弱さに驚いた。千雪にとって翔也は、完璧に格好良くて、全方位がスマートで、誰にでも優しくて、憧れの王子様だったから。

「だってそうでしょう?ちぃの心は僕じゃなく、八奈見くんに向いているんじゃないの?」

疑心暗鬼の気持ちに駆られ、恨めしく千雪を見る翔也の目が、知らない人みたいだ。

「そんなこと……。今はまだ幼馴染として仲良くしていたい……って思うのはだめ?八奈見とも、再会してまだ数ヶ月だし、感覚としては仕事仲間だよ。親睦を深めるなら、これからだと思ってる」

言い切った千雪の言葉に、翔也はがっくりと肩を落とす。

「僕は幼馴染のままなんて耐えられない。どうして?憎い人なんて言っちゃったから?」

千雪はふるふると首を振った。

「それは関係ないよ、誤解も解けたしね。正直に言うと、翔也くんのことも、八奈見のことも、私は好き。だから、二人の気持ちは凄く嬉しい。でも今は、どちらかを選ぶとか、結婚とか、そんなすぐに決められないよ」
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