はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
「瀬戸さん。久しぶり」

その声と顔立ちに千雪の足が止まった。みぞおちの辺りを掴まれるような、息苦しい感覚が蘇る。

そこに居たのは清香だった。

「瀬戸さん、八奈見くんの彼女なんだってね。あんなに近寄るなって言ったのに、どういうこと?私、あなたの職場に電話までして忠告したよね?」

一歩一歩近寄りながら、清香は座った目で千雪を睨んでいた。その目に宿る光は、どす黒く濁っている。

「ちが……上原さん……」

気をつけてと、アドバイスをもらってはいたが、待ち伏せをされるなんて思ってもいなかった。ここまでの執着を想像できなかったのだ。ストーカーを甘くみていた。

千雪はまともに言葉を出せないほど萎縮した。本当に、清香と自分は赤の他人なのだと思い知る。気迫でねじ伏せられ、言い返せない悔しさに襲われた。
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