はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
「そんな大袈裟な。全然、大丈夫だよ」

穏やかに見つめ合う千雪と哲平を目の当たりにした清香は、怪訝な顔をして哲平に言った。

「ちょっと待ってよ八奈見くん。大事な人って何?まさか本当に瀬戸さんと付き合ってるわけじゃないよね?冗談でしょ?」

「冗談な訳ないだろ?逆に何で冗談って思えるんだよ。瀬戸は俺の大切な人だ」

「本当に止めてよ、笑えないから。瀬戸さんを勘違いさせたら可哀想でしょ。八奈見くん、こっちに来てよ」

むっとした眼差しで哲平に訴えかける清香は、一歩進み出た。

哲平は右手で背中に居る千雪を庇いながら、清香の歩調に合わせて少し後退した。

「なんで私から離れるの?なんで瀬戸さんの側に居るの?高校の時からそうだったよね。それが本当に腹立たしかった。瀬戸さんには、お願いしたでしょ?八奈見くんから離れてって。何で約束破るの?」

実際、過去の千雪は清香に言われるがまま、その言葉に従ってきた。今思えばおかしな話である。

(どうして私は上原さんの言葉を鵜呑みにして、言うことを聞いていたんだろう?いくら友達だったとしても、私にだって自分の感情はあったのに)

千雪は心の中のボヤキが止まらない。
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