はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
哲平は女子の髪に触れたことがなく、恥ずかしさのあまりおろおろしてしまった。千雪は千雪で、『あれ?あれ?』と言いながら焦っている。車内では絡んだ髪を容易に直すことができなかった。

すでにバスは走り出している。哲平は小声で千雪に提案した。

「次のバス停で降ろしてもらおう」

「そうですね。すみません」

恐縮している千雪と相談して、哲平は次のバス停で降りることにした。



バスを降りた二人は密着したまま歩道の邪魔にならない所まで移動した。

「私のせいで、お時間取らせてしまって申し訳ありません」

引っ張られると痛いので、お団子と彼の校章に手を添えながら千雪は誠心誠意謝った。

「ホントだよ。遅刻したらお前のせいだからな。今日が登校初日なんだぞ。早く髪をほどけよ」

哲平は千雪とくっついている恥ずかしさから、つい強い口調になってしまった。千雪は益々低姿勢になっていく。

「すみません……すみません……」

知らない人に迷惑をかけてしまった申し訳なさと、彼に密着している恥ずかしさで、千雪はテンパリ状態マックスだ。哲平も哲平で恥ずかしさが半端ない。
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