はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
梨乃はこれまで人付き合いに恵まれず、人知れず悩んできた。それは学生時代の人間関係に依るものだ。

どちらかと言うと梨乃は、同性から嫉妬の対象になり易かった。表面上の話はするが、深い話はできない。これ以上関わるなと牽制される女子特有の空気感を、梨乃は察知するのが上手かったからだ。なので学友とは距離を保った付き合いに徹した。

それともう一つ、悩ましいことがあった。面識の有る無しに関わらず、異性からよく告白されたのだ。それも同性からの、嫉妬の原因の一つだった。誤解を恐れずに言うならば、告白されることは梨乃にとって面倒くさいの一言だった。断ると梨乃が悪者にされ、受け入れるとビッチと言われるのだ。

心を許せる友人に恵まれず、学生の頃は本当に苦しかった。そんな時に巡り合った本に『綺麗で素敵な女性は嫉妬の対象になる』と言う記事が書いてあった。自分をそんな風に思ったことはないが、梨乃は記事の内容に心当たりしかない。認めるのは恥ずかしいが、いい意味に捉え、事実になるよう振る舞うことにした。

(だったら、とことん素敵な女性になってやる!せっかくだから事実にしないと勿体無いもんね。何をしたって文句を言われるんだから、他人なんて気にしてらんない)

梨乃は自分磨きに力を入れた。そして二次元の世界に沼っていくことになる。
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