はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
翔也は僅かに目を細めて次の言葉を考えた。そして何かを決意したような凛々しい表情をした。

「残念ながら、愛ちゃんとの関係は終わったんだ。実家の病院を継ぐために、彼女はお見合い相手と結婚しなくちゃいけないから。……でもね。こんなことを言ったら、ちぃに冷たい人間だと思われちゃうかもしれないけど。僕さ、大切な場所へ戻れる、いいタイミングだなって思っちゃったんだよね」

翔也は穏やかな声と、優しい瞳で、千雪を絡め取ってくる。

「大切な場所?」

「もぅ……どこまで鈍感なの?そんなの、ちぃの隣に決まってるでしょ。過去は過去。今は今。ちぃ、本当に大好きだよ」

翔也は千雪を流し見た。その視線だけで、どうにかなってしまいそうだ。

「またまたぁ。翔也くんてばぁ」

千雪の心臓が大きく跳ねる。視線のみならず、翔也の台詞は千雪を勘違いさせるには十分な甘さだった。

(この三ヶ月の間、それっぽい会話が無かった訳じゃないけど。今日は一段と本気にさせてくるなぁ)

そんな翔也に、ずっと聞きそびれていたことを聞く時が来た。どんな答えが返ってくるのか、不安と期待が入り混じる。千雪は改めて気合いをいれた。
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