はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
梨乃には助けてもらってばかりで感謝しかない。

(頼りない先輩でごめん。今度何か奢るからね)

千雪は心の中で梨乃に手を合わせて拝んでしまった。

「では、今日はこの辺でいいですね。また何かあったら情報共有しましょう。お疲れ様でした」

今後の対策と方針が決まり、四人は解散することにした。沼田は先に自席に戻り、千雪と梨乃は玄関まで哲平を見送った。

挨拶を交わし哲平が少し離れたタイミングで梨乃が「あっ!」と言って哲平の側へ駆け寄った。

「八奈見さん、すみません」

「はい?」

180センチをゆうに超える哲平を見上げて少し屈むようにお願いした梨乃は、一言耳打ちをした。

「瀬戸さん今週の日曜午後三時、ティエドゥールを貸し切りにして翔也くんと二人でお茶するんですって」

「は?」

哲平の顔が瞬時に歪む。

「では」

にやりと笑った梨乃は玄関先で待つ千雪の元へと駆け戻った。
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