はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
「上原さんの嫌がらせから守るためっていうのも本当だけど、それだけじゃない。偽装恋人なんて都合のいい提案をしてでも、瀬戸に近づきたかった。俺だって、誰にも瀬戸を渡したくない」
哲平は宣戦布告とも取れる言葉で、翔也に挑戦的な視線を投げた。

さらっと付け足した偽装恋人の理由が、哲平の本音なのだ。『八奈見くんはさ、偽装を装った本物にしたいんじゃない?』と言った翔也の読みは当たっていたのだ。

「えーと、こんなこと初めてで……ごめんなさい。何て言っていいか分からない」

哲平が千雪へ顔を寄せる。

「俺だけの瀬戸でいろよ」

どぎまぎしている千雪の耳元へ、哲平が後ろから囁いた。まるで翔也に見せつけるかのように。
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