藤堂彬の誤算だらけの結婚生活
とはいえ、それとこれとはべつ問題だろう。
「研究者として素晴らしいから娘の夫にって思わないでしょ」
斬新な発想におかしくなって笑っていると、父は少しムキになる。
「いや、きっと彼はいい夫になるよ。なんと言っても、プライベートが真面目で、女の影が皆無なんだ」
「はあ? なにそれ」
「いいか、藍。夫にするなら浮気をするやつは絶対にだめだ。どんなに金があってもそれでは幸せになれないからな。浮気をしないドクターは珍しい絶滅危惧種と言っても過言ではないが、彼はそのひとりだ」
「はあ……」
ドクターは女性関係が派手というのは、父の持論で昔からよく言っていた。
実態がどうかはわからないが、父が見聞きする限りはそうだったという。
亡くなった母をこよなく愛していた父は、母が存命中はもちろんのこと、亡くなってからも他の女性と付き合うことなどまったく考えられなかった。
誠実な付き合いならともかくとして不倫や二股などは見聞きすだけでも虫唾が走るほどなのだという。
「研究者として素晴らしいから娘の夫にって思わないでしょ」
斬新な発想におかしくなって笑っていると、父は少しムキになる。
「いや、きっと彼はいい夫になるよ。なんと言っても、プライベートが真面目で、女の影が皆無なんだ」
「はあ? なにそれ」
「いいか、藍。夫にするなら浮気をするやつは絶対にだめだ。どんなに金があってもそれでは幸せになれないからな。浮気をしないドクターは珍しい絶滅危惧種と言っても過言ではないが、彼はそのひとりだ」
「はあ……」
ドクターは女性関係が派手というのは、父の持論で昔からよく言っていた。
実態がどうかはわからないが、父が見聞きする限りはそうだったという。
亡くなった母をこよなく愛していた父は、母が存命中はもちろんのこと、亡くなってからも他の女性と付き合うことなどまったく考えられなかった。
誠実な付き合いならともかくとして不倫や二股などは見聞きすだけでも虫唾が走るほどなのだという。