藤堂彬の誤算だらけの結婚生活
健康チェックは義務だからと、毎日検温と血圧を自分で測り、起床就寝時間を彼にメールすることになっている。
そして引っ越してきてから一週間、彼はずっと研究室に行ったきりで一度も帰宅していない。
はじめは、人の家だということで、遠慮する気持ちがあったけれど、徐々に慣れ今は快適そのもので、擬似ひとり暮らしを満喫している。
そして今日、親友ふたりを招いたのである。
結婚は周りにはほとんど報告していない。身体のこともあり挨拶などにはいけないからと父には納得してもらった。
社会人として忙しくしているふたりには、会ってきちんと裏の事情も報告しようと思い、結婚したこと自体を言っていなかった。
そして今、報告し終えたのである。
「もう、びっくりさせないでよねー。急に引っ越したら遊びにきてっていうからなんのことかと思ったら……。藍がついに王子様に出会ったのかと思って喜んだのに、そうじゃなくて嘘の結婚だなんて頭が変になりそうだよ」
「ごめんごめん、びっくりだよね。だからこそ直接言いたかったんだよね。メッセージじゃちょっと全部伝わりにくいし」
「だね。てか、弥? おーっと、まだ衝撃から立ち直れてないみたい。おーい、大丈夫?」
余程驚かせてしまったのか、早々に立ち直った陽菜に比べて、弥の方はまだフリーズしている。
「わっくんもびっくりさせてごめんね」
さすがに心配になってそう言うと、瞬きをしてようやく動いた。
「あ……お、俺、驚きすぎて……」
けれどそう言うのが精一杯のようだった。
陽菜がうんうんと頷いた。
「驚かれされるよね、藍ってば、おとなしいふりしていきなりぶっ飛んだことする時あるよね」
「そう? そんなことないよ」
「いやあるよ。自由になるために結婚なんてそんな発想なかなかないよ」
「いやそれは相手の人のアイディアで私はそれに同意しただけ」
「いやいやいや。いいね!ってならないよ、普通はさ……」
「あ、あの、藍ちゃん……!」
そして引っ越してきてから一週間、彼はずっと研究室に行ったきりで一度も帰宅していない。
はじめは、人の家だということで、遠慮する気持ちがあったけれど、徐々に慣れ今は快適そのもので、擬似ひとり暮らしを満喫している。
そして今日、親友ふたりを招いたのである。
結婚は周りにはほとんど報告していない。身体のこともあり挨拶などにはいけないからと父には納得してもらった。
社会人として忙しくしているふたりには、会ってきちんと裏の事情も報告しようと思い、結婚したこと自体を言っていなかった。
そして今、報告し終えたのである。
「もう、びっくりさせないでよねー。急に引っ越したら遊びにきてっていうからなんのことかと思ったら……。藍がついに王子様に出会ったのかと思って喜んだのに、そうじゃなくて嘘の結婚だなんて頭が変になりそうだよ」
「ごめんごめん、びっくりだよね。だからこそ直接言いたかったんだよね。メッセージじゃちょっと全部伝わりにくいし」
「だね。てか、弥? おーっと、まだ衝撃から立ち直れてないみたい。おーい、大丈夫?」
余程驚かせてしまったのか、早々に立ち直った陽菜に比べて、弥の方はまだフリーズしている。
「わっくんもびっくりさせてごめんね」
さすがに心配になってそう言うと、瞬きをしてようやく動いた。
「あ……お、俺、驚きすぎて……」
けれどそう言うのが精一杯のようだった。
陽菜がうんうんと頷いた。
「驚かれされるよね、藍ってば、おとなしいふりしていきなりぶっ飛んだことする時あるよね」
「そう? そんなことないよ」
「いやあるよ。自由になるために結婚なんてそんな発想なかなかないよ」
「いやそれは相手の人のアイディアで私はそれに同意しただけ」
「いやいやいや。いいね!ってならないよ、普通はさ……」
「あ、あの、藍ちゃん……!」