イケメン双子兄弟×美少女双子姉妹の不器用すぎる甘い恋 ──私だけを見てくれる、たった一人に恋をした。──
夕暮れの公園と溢れる本音
ふたりで並んで歩き着いたのは、住宅街の少し外れにある小さな公園だった。
誰もいない古びたベンチに腰掛け、私たちはしばらく沈黙していたけれど、先に口を開いたのは光輝の方だった。
「……俺さ、ずっと怖かったんだ」
ぽつりと言い落とした光輝の声は、いつもよりずっと低く、震えていた。
「みんなの前で笑顔でいなきゃいけないのも、誰からも期待される『光輝くん』でいなきゃいけないのも、全部プレッシャーで潰されそうだった。……だから、誰にも本当の自分を見せたくなかった」
私は黙って、彼の言葉を聞いていた。
「でもさ、君に出会って……図書室で俺の仮面を剥がしてくれた時、すごく怖かったけど、同時にすごく救われたんだ。……誰も見てないところで、ただの『俺』を見てくれる人が初めてできたから」
光輝がゆっくりと顔を上げ、私をまっすぐに見つめた。
「若葉ちゃん。俺は、君の前でだけは、カッコつけない俺でいたいんだよ」
胸の奥が、ぎゅっと締め付けられるように熱くなった。
いつも毒を吐いて、誰かを突き放すことでしか自分を守れなかった私を、この人はこんな風に真っ直ぐ受け止めようとしてくれている。
――ズルいよ、そんなこと言われたら、私の心の硬い殻なんて、あっという間に溶けてしまうじゃない。