結婚したくないはずの俺様社長に、成婚を強行されました
そう思いながら、エントランスを抜けて豪華な装化が飾られたロビーに進む。勝手知ったる場所なので足取りに迷いはない。隣にあるラウンジは、会員のお見合いによくセッティングするので、何度も来て雰囲気を確かめているのだ。
しかし視線の先に立つ迅を見つけた瞬間、透子は思わず足を止める。
(……うわぁ、目立っていらっしゃる)
仕立てのいいジャケットにシンプルなシャツ。かっちりきめているわけではないのに、フォーマルで隙がない。長身で存在感もある彼は、スマートフォンに軽く視線を落としているだけなのにときわ目を引いていた。通りすぎる女性たちが、次々と見惚れていく。
一瞬気後れしたが、透子は軽く息をついて彼に近づく。
「こんにちは。真壁様、お待たせしてすみません」
迅は透子に気づくと、少しだけ口の端を上げた。
「ああ、俺も少し前に来たところだ――行こうか」
「え、どこにですか?」
てっきりラウンジに向かうと思っていた透子は困惑するが、迅は気にするそぶりもない。
「こっちだ」
迅は、軽く透子の背中を押し、先を促した。
彼に案内されたのはホテルの中二階にあるフレンチレストランだった。
しかし視線の先に立つ迅を見つけた瞬間、透子は思わず足を止める。
(……うわぁ、目立っていらっしゃる)
仕立てのいいジャケットにシンプルなシャツ。かっちりきめているわけではないのに、フォーマルで隙がない。長身で存在感もある彼は、スマートフォンに軽く視線を落としているだけなのにときわ目を引いていた。通りすぎる女性たちが、次々と見惚れていく。
一瞬気後れしたが、透子は軽く息をついて彼に近づく。
「こんにちは。真壁様、お待たせしてすみません」
迅は透子に気づくと、少しだけ口の端を上げた。
「ああ、俺も少し前に来たところだ――行こうか」
「え、どこにですか?」
てっきりラウンジに向かうと思っていた透子は困惑するが、迅は気にするそぶりもない。
「こっちだ」
迅は、軽く透子の背中を押し、先を促した。
彼に案内されたのはホテルの中二階にあるフレンチレストランだった。