終わらない夜に
「ままー! どこー!」
その声は聞き慣れた雪人のもので、私は急いでドアを開けた。
そこには口の端にソースをつけた、満面の笑みの雪人が立っている。
「ままー!」
「えっ!?雪人、どうして?」
「申し訳ございません!少し目を離した隙に逃げられてしまって……!」
急いで追ってきたのだろう、丸尾さんは冬馬を抱っこしたままこちらへと駆けてくる。
ご飯を食べればすぐ寝るだろうと思っていたけど、まさかご飯中に部屋から出るとは。
むしろ丸尾さんに大変な思いをさせて申し訳ない、と苦笑いで雪人の口元を拭いた。
そこへそれまで座ったままだったご両親が席を立ちこちらへと歩み寄る。
「つぐみさん、もしかしてその子たちが……」
「はい。息子の雪人と冬馬です」
「かわいいなぁ、蒼の子供の頃そっくりだ」
子供たちを紹介すると、お父さんは雪人を見てうれしそうに目を細める。
「ぱぱ、だれー?」
「冬馬たちのおじいちゃんおばあちゃんだよ。ほら、ばーばに抱っこしてもらおう」
名執さんは優しく答えながら、丸尾さんから冬馬を受け取り、そのままお母さんに手渡した。
お母さんが少し戸惑いながらも抱っこすると、冬馬は丸い瞳で不思議そうに見つめる。
「ばーば……」
そしてお母さんの頬をやわらかな手で触ると、小さな歯を見せにこっと笑った。
「ばーば!とーまたちの、ばーば!」
周りの子と違って自分たちにはおじいちゃんおばあちゃんがいないものだという認識だったのだと思う。
それが存在したのだということによろこぶようにはしゃぐ冬馬に、お母さんは涙をにじませながら微笑んだ。
「……今度、この子たち連れて家に来なさい。生まれる前からの話、たくさん聞きたいわ」
はっきりとした言葉ではないけれど、涙声のその言葉から認めてもらえた気がした。
「はいっ……」
うれしさから私の目元にも涙がにじむのを見て、名執さんも優しく微笑んでくれた。
その声は聞き慣れた雪人のもので、私は急いでドアを開けた。
そこには口の端にソースをつけた、満面の笑みの雪人が立っている。
「ままー!」
「えっ!?雪人、どうして?」
「申し訳ございません!少し目を離した隙に逃げられてしまって……!」
急いで追ってきたのだろう、丸尾さんは冬馬を抱っこしたままこちらへと駆けてくる。
ご飯を食べればすぐ寝るだろうと思っていたけど、まさかご飯中に部屋から出るとは。
むしろ丸尾さんに大変な思いをさせて申し訳ない、と苦笑いで雪人の口元を拭いた。
そこへそれまで座ったままだったご両親が席を立ちこちらへと歩み寄る。
「つぐみさん、もしかしてその子たちが……」
「はい。息子の雪人と冬馬です」
「かわいいなぁ、蒼の子供の頃そっくりだ」
子供たちを紹介すると、お父さんは雪人を見てうれしそうに目を細める。
「ぱぱ、だれー?」
「冬馬たちのおじいちゃんおばあちゃんだよ。ほら、ばーばに抱っこしてもらおう」
名執さんは優しく答えながら、丸尾さんから冬馬を受け取り、そのままお母さんに手渡した。
お母さんが少し戸惑いながらも抱っこすると、冬馬は丸い瞳で不思議そうに見つめる。
「ばーば……」
そしてお母さんの頬をやわらかな手で触ると、小さな歯を見せにこっと笑った。
「ばーば!とーまたちの、ばーば!」
周りの子と違って自分たちにはおじいちゃんおばあちゃんがいないものだという認識だったのだと思う。
それが存在したのだということによろこぶようにはしゃぐ冬馬に、お母さんは涙をにじませながら微笑んだ。
「……今度、この子たち連れて家に来なさい。生まれる前からの話、たくさん聞きたいわ」
はっきりとした言葉ではないけれど、涙声のその言葉から認めてもらえた気がした。
「はいっ……」
うれしさから私の目元にも涙がにじむのを見て、名執さんも優しく微笑んでくれた。