白い結婚で捨てられた王妃は、「あなたのために王になります」と言った義弟の手を取る
06. ずっと見ていてくれたひと
「!」
突然のレオンハルトの行動に、セレスティーヌは戸惑った。
セレスティーヌの手を取ったレオンハルトが、こちらを見上げる。
「義姉上。いえ、セレスティーヌ。――愛しています。結婚してください。これから王となる私を、あなたに支えてほしいのです」
青い瞳がまっすぐにセレスティーヌを見つめている。セレスティーヌは苦笑した。
レオンはまだ十代。これからの人間だ。しかも一国の王。いくら白い結婚だったとはいえ、前王に離縁された自分がその手をとるわけにはいかない。
セレスティーヌは困ったように微笑んだ。
「わたくしを妃にしなくても、アルヴェリアは条約を結び直すわよ。あなたが国王になるんだもの」
「条約目当てではありません! ずっとずっと私は、あなたのことをお慕いしていたのです。――どうか、私の手を取ってください。セレスティーヌ」
レオンハルトは真摯なまなざしでセレスティーヌを見つめる。その瞳に宿る熱にセレスティーヌは気づいた。
「わたくし、は――」
セレスティーヌの視線が揺れたのに気づいたのだろう。
たたみかけるように、レオンハルトが言った。
「僕は、あなたのために王になったのです」
いつの間にか、レオンハルトの一人称は普段のものにかわっていた。
はっとセレスティーヌは息を呑む。
クラウスから側妃降格を言い渡されたあの日、レオンハルトから聞いた言葉。――あなたのため、あなたを守るために王になります。
セレスティーヌは茶色の瞳を丸くした。
「もしかして、本気だったの?」
「僕は最初から冗談を言ったつもりはありませんが?」
レオンハルトが拗ねたように軽く唇を尖らせる。
突然のレオンハルトの行動に、セレスティーヌは戸惑った。
セレスティーヌの手を取ったレオンハルトが、こちらを見上げる。
「義姉上。いえ、セレスティーヌ。――愛しています。結婚してください。これから王となる私を、あなたに支えてほしいのです」
青い瞳がまっすぐにセレスティーヌを見つめている。セレスティーヌは苦笑した。
レオンはまだ十代。これからの人間だ。しかも一国の王。いくら白い結婚だったとはいえ、前王に離縁された自分がその手をとるわけにはいかない。
セレスティーヌは困ったように微笑んだ。
「わたくしを妃にしなくても、アルヴェリアは条約を結び直すわよ。あなたが国王になるんだもの」
「条約目当てではありません! ずっとずっと私は、あなたのことをお慕いしていたのです。――どうか、私の手を取ってください。セレスティーヌ」
レオンハルトは真摯なまなざしでセレスティーヌを見つめる。その瞳に宿る熱にセレスティーヌは気づいた。
「わたくし、は――」
セレスティーヌの視線が揺れたのに気づいたのだろう。
たたみかけるように、レオンハルトが言った。
「僕は、あなたのために王になったのです」
いつの間にか、レオンハルトの一人称は普段のものにかわっていた。
はっとセレスティーヌは息を呑む。
クラウスから側妃降格を言い渡されたあの日、レオンハルトから聞いた言葉。――あなたのため、あなたを守るために王になります。
セレスティーヌは茶色の瞳を丸くした。
「もしかして、本気だったの?」
「僕は最初から冗談を言ったつもりはありませんが?」
レオンハルトが拗ねたように軽く唇を尖らせる。