男と女に友情は存在しない。
5.




海は私がお母さんと話している間に太陽を探しに行ったみたい。




なかなか帰って来なくて…



でも、男同士話すこともあるからと思って…リビングでお母さんと話しながら待っていたら戻ってきた太陽と海。







太陽の顔を見たら明らかに泣いた顔。

海もそんな顔をしていた。



男同士の友情に私は入っていけないし、入っていこうとも思わない。




ただ、男の友情をを感じた瞬間だった。





『私でもこんなに辛いのに、太陽とママからしたら計り知れないくらいの辛さだよね』

「急すぎてわからないよな」

「父親が亡くなるなんて…本当、太陽辛いよな」





寄り添うことはできても、傷を癒すことはできなくて…無力さを感じた。




なんだか、人って何も出来ないんだなって…

最後に太陽に『何も出来なくてごめんね』と伝えた。




そしたら「来てくれただけで助かったよ」と言ってくれて、明らかにいつもの太陽じゃなかった。

父親が亡くなって自分でいられるのは難しいかもしれないけど…なんか、違った。




それはただの女の勘っていうやつ。



太陽の家を出て、海と駅方面に向かっている時に『太陽が心配』と言うと「俺も」と言ってた。




そう感じていたのは私だけじゃなかった。




『なんか言ってた?』

「部屋では泣きじゃくってたよ。相当来てるみたい」

『そっか、来れる日は様子見に来ようかな』

「俺も行ける日は連絡する」





私は夜も遅かったから急遽実家に泊まることにして、海とは駅のホームで別れた。

実家に帰る途中で新くんに実家に泊まる旨を伝えるLINEをするとすぐに電話がきた。





「今どこ?迎えに行こうか?」

『もう実家の前だから今日は大丈夫。急にごめんね』

「大丈夫、気をつけてな」

『うん、ありがとう!おやすみ』と、電話を切った。






帰らないことに関して、あんまりよく思われないことは重々承知だったけど、こればっかりは仕方なかった。




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