「俺の、彼女」
第4話 「俺の、彼女」
「えっ。」
驚いたように、
栞が俺を見た。
「俺は、高校一年の時から
ずっと……栞を好きだった。」
こんなタイミングで
言うつもりじゃなかった。
でも、
もう、
栞が無理をする姿は
見たくなかった。
だから今度は、俺がちゃんと
伝えなきゃって思った。
ただ……
今日になるとは
思ってなくて。
この流れに、
俺も少し戸惑ってるけど。
そう言って、俺は栞を見た。
栞は、
何も言わずに
俺の話を聞いてくれていた。
「俺さ、
栞を意識し始めたのは、
高一の体育祭の時で。」
「学年代表リレーで、
俺にバトンを渡したの、覚えてる?」
「うん。」
「栞さ、あの時、
スタートの練習を何回もしてたよな。
『たかが体育祭』って思ってた俺は、
正直びっくりした。
しかも、
『バトン練習付き合って。』って、
何回も言ってきてさ。」
栞は少し笑った。
「言ったかも。」
「俺さ、栞って、
嫌々リレーを走るんだって思ってた。
でも、全然違った。
すごく負けず嫌いで。
誰よりも
勝ちたいって思ってた。」
「栞が二位で
俺にバトンをつないできた時、
俺、
勝手に体が動いてさ。
栞からのバトンを受け取って……」
「木村君が、
一人抜いてくれたんだよね。
それで、そのまま守り切って、
一年生が優勝した。」
「うん。
あの日、栞の見方が変わって。
努力家で、一生懸命で。
ちゃんと頑張る人なんだって思った。」
少し照れくさくて、笑ってしまう。
「見方が変わったあの日から、
俺は、ずっと栞を見てきたんだ。」
「栞。」
「うん?」
「俺、栞が好きで。もう、
他の奴と付き合ってほしくない……。」
ずっと抑え込んでた気持ちが、
溢れてきた。
「なんか……言いたいこと、
めちゃくちゃになってるけど。
言いたいのは、
『俺と付き合ってほしい。』ってこと。
ダメかな?」
少し照れくさくて、笑ってしまう。
「ただ。
栞と一緒にいたいんだ。」
栞は、
俺を見て、
「………ありがとう。木村君。
そんな風に思ってくれていたなんて、
正直分かんなかった………。
こんな私でいいの?」
「いいに決まってるじゃん。
そのままの栞がいいんだよ。」
「なんか、照れちゃうな。
そんな風に言ってもらうのに
慣れてないから。」
「周りが、分からなすぎなんだよ。」
「木村君。」
「うん?」
「………このままの私ですが、
よろしくお願いします。」
そう言って、笑った。
その返事だけでも、
十分嬉しかった。
「嬉しい。
でも……1回くらい、『好き』って
聞いたらだめ?」
栞は照れたように笑う。
「木村君。
………これから、
もっと好きになるから、
期待して待ってて。」
そのはにかんだ笑顔が、
たまらなく可愛かった。
今は、
俺の方が
好きな気持ちは
大きいのかもしれない。
でも、
それでいい。
今は、
それでいいんだ。
「栞。」
「なに?」
「もう一つお願いがある。」
「うん。」
「もっとさ。俺に甘えてほしい。」
栞は、
少し首をかしげる。
「だって、
俺の彼女になったんだから。」
俺は、
栞との距離を
さっきより少しだけ縮めた。
栞への想いは………。
誰にも言えない
秘密だったはずなのに。
言えた。
栞に。
俺の、彼女に。
なんだか、
身体が軽くなった気がした。
それが、
たまらなく心地よかった。
驚いたように、
栞が俺を見た。
「俺は、高校一年の時から
ずっと……栞を好きだった。」
こんなタイミングで
言うつもりじゃなかった。
でも、
もう、
栞が無理をする姿は
見たくなかった。
だから今度は、俺がちゃんと
伝えなきゃって思った。
ただ……
今日になるとは
思ってなくて。
この流れに、
俺も少し戸惑ってるけど。
そう言って、俺は栞を見た。
栞は、
何も言わずに
俺の話を聞いてくれていた。
「俺さ、
栞を意識し始めたのは、
高一の体育祭の時で。」
「学年代表リレーで、
俺にバトンを渡したの、覚えてる?」
「うん。」
「栞さ、あの時、
スタートの練習を何回もしてたよな。
『たかが体育祭』って思ってた俺は、
正直びっくりした。
しかも、
『バトン練習付き合って。』って、
何回も言ってきてさ。」
栞は少し笑った。
「言ったかも。」
「俺さ、栞って、
嫌々リレーを走るんだって思ってた。
でも、全然違った。
すごく負けず嫌いで。
誰よりも
勝ちたいって思ってた。」
「栞が二位で
俺にバトンをつないできた時、
俺、
勝手に体が動いてさ。
栞からのバトンを受け取って……」
「木村君が、
一人抜いてくれたんだよね。
それで、そのまま守り切って、
一年生が優勝した。」
「うん。
あの日、栞の見方が変わって。
努力家で、一生懸命で。
ちゃんと頑張る人なんだって思った。」
少し照れくさくて、笑ってしまう。
「見方が変わったあの日から、
俺は、ずっと栞を見てきたんだ。」
「栞。」
「うん?」
「俺、栞が好きで。もう、
他の奴と付き合ってほしくない……。」
ずっと抑え込んでた気持ちが、
溢れてきた。
「なんか……言いたいこと、
めちゃくちゃになってるけど。
言いたいのは、
『俺と付き合ってほしい。』ってこと。
ダメかな?」
少し照れくさくて、笑ってしまう。
「ただ。
栞と一緒にいたいんだ。」
栞は、
俺を見て、
「………ありがとう。木村君。
そんな風に思ってくれていたなんて、
正直分かんなかった………。
こんな私でいいの?」
「いいに決まってるじゃん。
そのままの栞がいいんだよ。」
「なんか、照れちゃうな。
そんな風に言ってもらうのに
慣れてないから。」
「周りが、分からなすぎなんだよ。」
「木村君。」
「うん?」
「………このままの私ですが、
よろしくお願いします。」
そう言って、笑った。
その返事だけでも、
十分嬉しかった。
「嬉しい。
でも……1回くらい、『好き』って
聞いたらだめ?」
栞は照れたように笑う。
「木村君。
………これから、
もっと好きになるから、
期待して待ってて。」
そのはにかんだ笑顔が、
たまらなく可愛かった。
今は、
俺の方が
好きな気持ちは
大きいのかもしれない。
でも、
それでいい。
今は、
それでいいんだ。
「栞。」
「なに?」
「もう一つお願いがある。」
「うん。」
「もっとさ。俺に甘えてほしい。」
栞は、
少し首をかしげる。
「だって、
俺の彼女になったんだから。」
俺は、
栞との距離を
さっきより少しだけ縮めた。
栞への想いは………。
誰にも言えない
秘密だったはずなのに。
言えた。
栞に。
俺の、彼女に。
なんだか、
身体が軽くなった気がした。
それが、
たまらなく心地よかった。