この恋、上方修正銘柄です!
白昼夢?我ながらアオハルを拗らせ過ぎだ。妄想にも程がある。
九条の頬が赤いなとか、やはり背が高いなとか、近くで見ても格好良いなとか、他人事のようにぼんやり見ていた。
「ちょ、聞いてる?」
「は、はい……」
「呆けてる場合ちゃうやろ。高辻の、ここぞっていう人生の選択、俺がビシッと決めたる。俺と付き合え!絶対、後悔させへんから!」
けどもし、これが幻覚ではないとしたらーーー

「……九条くんと、私が、付き合う……?」
「あ、先に言うとくけど、付き合うっていうのは、トイレに付き合ってーみたいな意味じゃなくて、俺の彼女になってくれってことやからな!キレイにボケて逃げんなよ」
「……本気で言ってるの?」
「当たり前や。さっきから何回言わせんねん」
「何かのどっきり企画とか……今日は7月4日?エイプリルフールは4月1日だし……」
「あ〜もう、拗らせ過ぎやでジブン……。けどまあ全部、俺のせいか。なあ、俺のこと、そんなに信じられへん?」
情けない顔で尋ねた九条に、錦が躊躇なく頷くと、
「なら今から俺の部屋行こ。もう充分大人になった今の俺らにとって、きっと一番、必要なコトや」
「……ちょっと待って。もしかしてこのパターンは、高校の時からなの?」
「そうそう、寮にこっそり連れ込んで…ってアホか、昔の俺は純情少年や!」
疑いの目を向ける錦に、九条がゆっくりと手を伸ばす。
「ってなわけで、俺の好きなタイプはツンデレ眼鏡っ子で上書き保存しといて。眼鏡も可愛いけど、ちょっと外すで。邪魔やから」
降ってきた口づけはすぐに深くなる。あとはただひたすら、溺れるだけ。