この恋、上方修正銘柄です!

9-3

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 テラススイートのベッドルームにある大きな掃き出し窓は、屋外のラグジュアリーなラウンジにつながっている。ファイアーピットもある豪華な造りだ。が、正直今はそれどころではない。

「先にシャワー、浴びてきたら?」
「は、はい」
「なんなら一緒に入る?」
「え、遠慮します!」
と少女漫画に出てきそうなベタな会話を交わした後、ふわふわのバスローブに身をくるみ、オールホワイトのキングサイズベッドの端に所在無く腰を下ろすという現在に至る。

 バスルームのガラスドアが開いて、九条が出てきた。おろした前髪がセクシーな雰囲気で、どきどきして視線を逸らした。



「なんか飲む?」
 高そうなワインの瓶を掲げられて、首を横に振る。
「いや、ちょっとだけ飲んで。頼むから」
「どうして?」
「そんなガッチガチに緊張されたら、俺にもうつる」
「……九条くん相手に緊張するなとか、無理だから」
「なにその可愛い台詞。キュンときた」

 ギイ、とスプリングを軋ませ、隣に腰掛けた九条が、顎にそっと手を掛ける。
「緊張するとか、ウソばっかり……」
「そうでもない。これでもいっぱいいっぱいや」


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