この恋、上方修正銘柄です!
「ちょうど迎えが来たみたい。そろそろ私は帰るわね、リアムが起きないうちに。ツカサ、本当にありがとう」
「力になれて良かった」
ごく自然な感じでハグを交わす二人に一瞬軽い嫉妬を覚えたものの、こちらを見てにっこり笑ったクロエが今度は錦に両腕を伸ばして来た。
「ニシキもありがとう、会えて良かった」
「わ、私もです。クロエさんもリアム君も、どうかお元気で」
見送りに出ると、高級車に乗りこんだクロエに手招きされた。開いた窓に顔を近づけると、
「ツカサのこと、大切にしてあげてね。オリエンタルな雰囲気でとても素敵でしょ、彼。こっちでもすごくモテたのに、結局誰にもなびかなくて。だから私、ゲイだと思ってたの」
「……今、絶対余計なこと言うたやろ」
「ふふ、必要なことよ」
ゆっくりと車が動き出す。
振り返って手を振るクロエを見ながら、彼女がまた笑えるようになって本当に良かったと思った。