この恋、上方修正銘柄です!
2-3
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以来、毎週土曜、九条は図書館にちょくちょく顔を出すようになった。
児童書の棚の前で次の読み聞かせ用の本を選んでいると、棚越しに見慣れた顔が見えた。
「おっす。今日もお勤めご苦労さん」
「もしかして、また読み聞かせを聞きに来たの?大きいお友達は対象外です」
「えー、図書館はみんなのための場所やで。ってあれ、高辻、なんか縮んだ?」
錦に対してそんなことを言って来る男子も珍しい。
春の計測では169㎝。この辺りで止まって欲しいという切実な願いも虚しく、高校に入ってからも地味に伸び続けている。
「九条君の背が伸びたんだと思うけど」
「っと、そんな話はどうでもええねん。今日は客、連れて来た」
と、九条の後ろからひょっこり姿を現したのは、
「こんにちは、高辻さん」
「さ、佐藤君!?」
うろたえる錦を見て勘違いをしたのか、佐藤は申し訳なさそうな顔で、
「仕事中にごめん。小学生の甥っ子の誕生日に絵本を買おうと本屋に行ったら、九条君に出会ってさ。何が良いか迷ってたら、高辻さんなら詳しいから相談してみたらって言われて」
「それで連れて来たってワケや。グッジョブ、俺」
やたら得意げな九条が一体どこまで気付いているのか、知りたいけれど知りたくない。
「ええっと、その甥っ子くんは何年生?」
「確か、3年生だったかな」
「それなら……楽しくて面白い本ならこれかな。おはなし会でもすごく受けが良いし。……こっちの猫の方は少し悲しいお話だけど、お勧め。大人も色々考えさせられる本だから」
「へえ、良さそうだね」
その後も何冊か本を手に取りあらすじを説明する。佐藤は時折頷きながら、興味深そうに話を聞いていた。
中等部ではかろうじて同じ位だった身長は、錦が越してしまっていた。本を選ぶフリをしながらそっと距離を取る。と、こちらを見ている九条と目が合った。人のことを観察しているみたいで嫌な感じだ。
そんな具合で時は過ぎ。
以来、毎週土曜、九条は図書館にちょくちょく顔を出すようになった。
児童書の棚の前で次の読み聞かせ用の本を選んでいると、棚越しに見慣れた顔が見えた。
「おっす。今日もお勤めご苦労さん」
「もしかして、また読み聞かせを聞きに来たの?大きいお友達は対象外です」
「えー、図書館はみんなのための場所やで。ってあれ、高辻、なんか縮んだ?」
錦に対してそんなことを言って来る男子も珍しい。
春の計測では169㎝。この辺りで止まって欲しいという切実な願いも虚しく、高校に入ってからも地味に伸び続けている。
「九条君の背が伸びたんだと思うけど」
「っと、そんな話はどうでもええねん。今日は客、連れて来た」
と、九条の後ろからひょっこり姿を現したのは、
「こんにちは、高辻さん」
「さ、佐藤君!?」
うろたえる錦を見て勘違いをしたのか、佐藤は申し訳なさそうな顔で、
「仕事中にごめん。小学生の甥っ子の誕生日に絵本を買おうと本屋に行ったら、九条君に出会ってさ。何が良いか迷ってたら、高辻さんなら詳しいから相談してみたらって言われて」
「それで連れて来たってワケや。グッジョブ、俺」
やたら得意げな九条が一体どこまで気付いているのか、知りたいけれど知りたくない。
「ええっと、その甥っ子くんは何年生?」
「確か、3年生だったかな」
「それなら……楽しくて面白い本ならこれかな。おはなし会でもすごく受けが良いし。……こっちの猫の方は少し悲しいお話だけど、お勧め。大人も色々考えさせられる本だから」
「へえ、良さそうだね」
その後も何冊か本を手に取りあらすじを説明する。佐藤は時折頷きながら、興味深そうに話を聞いていた。
中等部ではかろうじて同じ位だった身長は、錦が越してしまっていた。本を選ぶフリをしながらそっと距離を取る。と、こちらを見ている九条と目が合った。人のことを観察しているみたいで嫌な感じだ。
そんな具合で時は過ぎ。