この恋、上方修正銘柄です!
4-3
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部長室に行って急ぎの決裁を貰い、融資課の近くを通った時に、川端に呼び止められた。
「どう、チーム九条は?」
「ついて行くのに必死です。融資課は順調ですか?」
「こっちは高辻さんが抜けて大変だよ。大原はともかく、大宮の抜けが多くて。もう新人じゃないんだし、いい加減しっかりして貰わないと困るんだけど。大体、名前も紛らわしいし。課長なんてしょっちゅう呼び間違えてるよ」
ふふっと笑った錦を見た川端が、意を決した表情で、
「あ、あのさ!今週の日曜、空いてない?サッカーのチケットが手に入ったんだけど、一緒にどうかな!」
綾乃との約束は土曜だから空いているには空いてるけれど。というより休日出勤がなければ大抵の土日は空いているのだ。
周囲を気にする様子で見せられたチケットには、壬生渉が所属するチーム名が書かれている。歓迎会の時に、壬生のファンらしいことを言っていたのを思い出す。
「ええっと、私と行っても壬生君に会えたりはしないと思いますけど」
「違う違う!そうじゃなくって、俺が高辻さんと行きたいの!」
声の音量を気にしながら、赤い顔で川端が言った。
そういえば、長らくデートらしいこともしていない。
初めて彼氏が出来たのは大学2回生の時。4回生の時に付き合った同じゼミの相手は地元の会社に就職し、しばらくは遠距離恋愛をしていたが、自然消滅のような形で終わってしまった。以来、恋人はいない。
九条が女子行員と楽しげに会話している場面を思い出す。自分ももう少しプライベートを楽しむべきなのかもしれない。
「……じゃあ、せっかくなので」
「ホントに!やった!じゃあ、詳しい話はまた店が閉まった後で」
壬生渉。九条の親友だった男子。
今や国民的スター選手となり、数々の女優やモデルと浮き名を流している彼だが、高校時代は純情で不器用なサッカー青年だった。
部長室に行って急ぎの決裁を貰い、融資課の近くを通った時に、川端に呼び止められた。
「どう、チーム九条は?」
「ついて行くのに必死です。融資課は順調ですか?」
「こっちは高辻さんが抜けて大変だよ。大原はともかく、大宮の抜けが多くて。もう新人じゃないんだし、いい加減しっかりして貰わないと困るんだけど。大体、名前も紛らわしいし。課長なんてしょっちゅう呼び間違えてるよ」
ふふっと笑った錦を見た川端が、意を決した表情で、
「あ、あのさ!今週の日曜、空いてない?サッカーのチケットが手に入ったんだけど、一緒にどうかな!」
綾乃との約束は土曜だから空いているには空いてるけれど。というより休日出勤がなければ大抵の土日は空いているのだ。
周囲を気にする様子で見せられたチケットには、壬生渉が所属するチーム名が書かれている。歓迎会の時に、壬生のファンらしいことを言っていたのを思い出す。
「ええっと、私と行っても壬生君に会えたりはしないと思いますけど」
「違う違う!そうじゃなくって、俺が高辻さんと行きたいの!」
声の音量を気にしながら、赤い顔で川端が言った。
そういえば、長らくデートらしいこともしていない。
初めて彼氏が出来たのは大学2回生の時。4回生の時に付き合った同じゼミの相手は地元の会社に就職し、しばらくは遠距離恋愛をしていたが、自然消滅のような形で終わってしまった。以来、恋人はいない。
九条が女子行員と楽しげに会話している場面を思い出す。自分ももう少しプライベートを楽しむべきなのかもしれない。
「……じゃあ、せっかくなので」
「ホントに!やった!じゃあ、詳しい話はまた店が閉まった後で」
壬生渉。九条の親友だった男子。
今や国民的スター選手となり、数々の女優やモデルと浮き名を流している彼だが、高校時代は純情で不器用なサッカー青年だった。