この恋、上方修正銘柄です!
「今の都議会議員の橋本やで。イケメン議員かなんか知らんけど、何しに来とんねん。税金で食ってるなら、ナンパせんと仕事しろ」
苦々しい顔で毒づきながらも、依然として肩と腰には腕が回されている。
「ちょ、ちょっと、九条くん?」
咎める声を上げるとようやく手を離したが、九条はまだ不機嫌で。
「つーか、何なんジブン。ちょっと目ぇ離した隙に油断も隙もない。いつも俺に言ってるみたいにガツンと言ってやったらエエやん」
「断わる前に九条くんが来たんじゃない。そもそも初対面の人に、いきなり失礼な事言えないし」
「なるほど、俺には失礼なコトを言ってる自覚はあったんや」
「もう、さっきから何怒ってるのよ」
「別っつに~」
「なら私なんて誘わなきゃ良かったじゃない。九条くんならそういう相手、幾らでもいるでしょ」
「はあ?なんでそうなるねん!あーもうマジで可愛くない!」
「言われなくても分かってます」
「そうじゃなくて!」
その時、誰かが、
「ちょっと」
と声を掛けてきて、
「はあ!?」
「何ですか!」
思わず邪険に返答をしたその相手が。
「やっぱりお前らだったか。なーにやってんだよ」
親しげにそう言って、綺麗な歯並びを見せた。