この恋、上方修正銘柄です!
Lesson7 文化祭と行内選抜試験
7-1

7-1
「遅くなったけど、これ九条の分」
髪をオールバックにまとめウエイターに扮した壬生が、客として座っている九条のテーブルにやって来て封筒を置いた。
「お、サンキュ!海、めっちゃ楽しかったな」
頬をくっつけピースサインをしたり、後ろから肩にあごを乗せたり、九条と綾乃の写真がやたら多いことにプリント係の壬生は不満だったらしい。
「ったく、イチャコラすんなら二人で行けっつんだよ」
「おっかしいなあ、渉とのラブラブ写真もいっぱいあったはずやのに」
「データ消した。あんなのプリントしてどうすんだよ」
「どうするんかって?」
九条はニヤリと笑って壬生の顎に手をかけると、
「そんなに俺の口から聞きたい?」
「おわっ!や、やめろ!」
仰け反る鈴鹿に、ぶぶっと笑うと、
「この4人で撮ってもらったヤツもええ感じやん。いやー何がビックリしたって、高辻が意外とナイスバディ(死語)やったんが……」
アルミ製の配膳用トレイが九条の頭めがけて左右交互に降って来て、ゴワンゴワンと2回鈍い音を立てた。
「痛たたっ!しかもダブルて……!」
「……セクハラ!」
と、顔を赤くする錦に、
「この浮気者っ!」
と、怒る綾乃。
二人とも、黒のワンピに白いフリルがついたゴスロリ風メイド衣装を身に着けている。
「それにしてもメイドさん、どっちもイケてるし。特に高辻のツンデレ眼鏡っ子キャラなんて、マニア垂涎……」
ゴワン!と、今度は1回。
「痛ったいなあ、もうー!」
「九条くんが変な事ばっかり言うから!」
「えー、褒めてんのに……」