この恋、上方修正銘柄です!

 今日は文化祭。錦達のクラスはメイドカフェをオープン中だ。サンドイッチやパンケーキなどの軽食と飲み物を出している。
 名札を外してエプロンのポケットに入れた綾乃が、
「私、今から休憩入るんだ。九条、一緒に回ろうよ」
「せっかくだから、ゆっくり見てくれば?私、疲れてないから平気だし」
「心の友よー、この借りはいつか必ず倍にして返す!じゃあ、ちょっと行ってきま~す」
「ほな、またな」
 席を立った九条の腕を取ると、綾乃は弾むような笑顔で、
「ねね、どこ行く?」
「小川の行きたいとこ、付き合うで」
「やった!じゃあまずは占いの館〜!」
「占いなんて誰にでも当てはまることを意味ありげに言うてるだけやぞ。大体、素人の占いなんて聞いてどうすんねん」
「行きたい所に付き合ってくれるって言ったじゃん」
「言うたけどやな……。まあ、エエわ。俺はせんからな」
「だめ!相性占いするの!」
「ええ~……」
 九条の腕につかまってはしゃぐ綾乃はとても嬉しそうで。一方、九条の綾乃を見る目は優しく。

「いいなあ、彼氏持ちは」
「九条君、今回は続いてるよね」
 教室を出て行く九条達を眺めていたメイド姿の女子二人組は羨望の溜息をもらしていたが、
「そだ!さっき目撃しちゃったんだけどさー、校舎裏でキスしてたカップルがいたの!顔は分かんなかったけど、二人ともウチの制服だった」
「リア充め、お祭りだからって浮かれんなっての」

 そのカップルが錦の頭の中で、いつの間にか九条と綾乃になっていて……

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