ひとりぼっちの上司と私
電車に揺られること十分強。目的地の最寄り駅で降り、カジュアルなピッツェリアでランチした。
本格的な窯で焼くピザはとくに生地が絶品で、本場イタリアから取り寄せたというチーズやトマトソースの味も抜群。
店内は少しずつお客さんが入れ替わりながらも、常に満席だ。
「そういえば、須田さん的にピザは大丈夫だったんですか? 前に、バランスのいい食事を心がけてるって言ってましたよね」
窓際のテーブル席で向かい合う彼に尋ねる。この店に入ってみたいと言い出したのは私なので、付き合わせてしまったのではないかと少し心配だったのだ。
「ああ。そこまで気を使わなくて大丈夫だ。とくに最近は心身共にますます調子がいい気がするし、前に加納と我妻が行ったというラーメン屋もいつか挑戦してみたい」
「え! じゃあ、今度ぜひ一緒に行きましょう」
まさか、あのお店に須田さんが興味を示すとは思ってもみなかったので、うれしくなってしまう。
あそこは会社から近いから、いつかと言わず明日にでも行けるはずだ。