ひとりぼっちの上司と私

 なんという縁だろう。

 まさか、須田さんと私を繋いだあのゲームを作ったのが、彼の弟さんだったなんて。

 あまりの衝撃で固まっていると、エレベーターが到着して他のお客さんたちと一緒に乗り込む。少し混雑していたけれど、あっという間に高さ150メートルの展望フロアへ到着した。

 私たちは窓の方へ歩き出しながら、途中になっていたおしゃべりを再開する。

「じゃあ、ヤスダさんがゆうメロのチュートリアルでつまずいていた時、弟さんに相談すれば一発で解決だったんじゃないですか?」
「もちろん、俺もそれはわかっていた。……しかし、アイツに聞くのはなんだか悔しかった。ちっぽけな兄のプライドが邪魔してな。だいたい、アイツにはいつも心配をかけてばかりだし……」

 窓の正面にたどり着き、銀の手すりに両手を預けて外を眺める彼が自嘲するように言った。

 そういえば、ご両親とは疎遠でも、弟さんとは交流があると言っていたっけ。遠山物産からタイニーポケットに転職した頃の不安定な彼を支えていたのも、弟さんだったのかな……。

 彼の横顔に少しの憂いを感じ取った私は、手すりの上に置かれた彼の手に、そっと自分の手を重ねた。

 一気に頬が熱くなる感覚がしたけれど、勇気を出して彼に寄り添い、その目をジッと見つめる。

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