ひとりぼっちの上司と私

「わぁ~、さすが須田さん、紳士。初めて彼女を家に泊めて手を出さないなんて。誰かさんとは大違い」

 展示会イベントからおよそ一週間後。ランチの席で、感心したように深く頷いているのは我妻さんだ。

 今日は彼女の誘いで、私が食わず嫌いをしていたカスタムヌードルのお店にやってきた。

 勝手な先入観で入りづらいと思い込んでいたが、注文の仕方を尋ねると店員さんはとても親切に教えてくれたし、なにより多種多彩な麺とスープ、そしてトッピングに心が躍った。

 迷った末に選んだとトマト系スープにフォー、海老をたっぷりのせた私だけの一杯を味わいつつ、我妻さんとのおしゃべりを楽しむ。

「誰かさん……想像つきすぎるので聞かないでおきますね」
「いや、聞いてよ!」

 鋭い突っ込みにクスクス笑っていたら、我妻さんのスマホが鳴る。

「あら、誰かさんから電話。たぶん仕事の話だからちょっと外に出るね」
「はい。行ってらっしゃい」

 スマホを片手に店外へ出て行く我妻さんを見送り、なにげなく店内を見回す。

 ここもお洒落なお店だよね。インテリアはオリエンタル系で、どこか屋台を思わせる温かい雰囲気があって。

 食器もスタイリッシュだし、食材はカラフルなものが多いし……。

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