ひとりぼっちの上司と私
その日から、ゆうメロの中でユリコさんだけでなくイザナミさんを含めた三人で交流することが増えた。
俺とふたりでだけでプレイする時よりも、ユリコさんは明かに口数が増え、楽しそうだ。
単に女性同士気が合うのだろうと自分に言い聞かせつつもやはり少々複雑な気分にはなり、自分の器の小ささが嫌になる。
それでも、友人のいない俺にとってゆうメロが人との繋がりを思い出させてくれる大切なツールだということは変わらなかった。
思わぬ誘いがあったのは、イザナミさんと初めて言葉を交わした日から一カ月ほど経った頃だ。
【ねーねー、せっかくみんな東京にいるんだし、あたしたち三人でオフ会しない?】
ゲーム内でユリコさんの別荘に招かれ、彼女が大切に収集してきたインテリアの鑑賞会をしていた時のこと。イザナミさんが突然チャット機能でそう言った。
オフ会……?
耳慣れない単語だが、意味は一応知っている。ネット上で繋がりのある相手と、実際に会って食事会などをしたりすることだろう。
もちろん、実際に参加した経験は一度もないが。
【私は大丈夫。ていうか、ぜひぜひ皆さんと直接話したい】
ユリコさんも乗り気で賛成する。黙り込んでいるのは俺だけだ。