ひとりぼっちの上司と私
彼の話に共感し、思わず頷いてしまった。
私と雄馬が別れるまでには、お互いに色々な理由があったはず。
しかし、〝彼女ガチャ失敗〟と言えば、彼は自分を省みる必要もない。
彼女である私と、あとはただ運が悪かっただけ。本当に、便利で憎らしい言葉だ。
「成功も失敗もなく、どれを引いても小さな幸せが感じられる――。俺たちが目指しているのはそんな商品だろう? たとえ理想論と言われようと、そこは譲れない」
酔っているせいか、軽く掠れた低い声で須田さんが言った。その目は真剣で、彼が本音を言っているのだわかる。
会社では怒っている姿ばかり見るけれど、ガチャに対する静かな情熱があるからこそ、須田さんは妥協しないのだ。
さっき問屋からの電話に対応していた時の彼からも、それは伝わっていた。
そうだよね……。本来ガチャという言葉は、人をワクワクさせるものだ。
雄馬に『彼女ガチャ失敗』と言われてから、なんとなくネガティブな側面もあるように刷り込まれてしまったけれど、もっと純粋な気持ちを取り戻して仕事に向き合いたい。
私も少し酔っているのだろう。胸に溢れる熱い思いを制御できなくて、気づいたら口を開いていた。