ひとりぼっちの上司と私

 採用されたのは、ちょうど一年前の九月。採用通知を受け取った直後はうれしかったし、私も我妻さんたちのようにキラキラとした東京女子になれるんだろうと、無条件に信じていた。

 しかし、入社から丸一年が経った今、私には輝いている実感も、その兆しもない。

 最初の頃は先輩たちにくっついて外でランチをし、目新しい料理や写真映えする見た目に興奮していた。

 しかし、それが続くと次第に疲れてきて今ではほとんど社内でのひとりランチだ。

 出勤前にコンビニやベーカリー、カフェなどでテイクアウトしたものを食べることが多いが、今日は質素に買い置きのカップ麺で済ませることにする。

 自分のデスクに戻ると、一番下の引き出しを開けて【罪悪麺~背徳のきらめきスープ~】というお気に入りのカップ麺を手に取る。

 タイニーポケットはわりと自由な社風なので、デスクの引き出しに食糧を備蓄しようと、推しグッズを飾ろうと別に誰にも咎められない。

 私にはとくに推しはいないから、突発的な残業や小腹が空いた時に備え、カップ麺やお菓子をストックしておくくらいだけれど。

「ええと、かやくとスープを取り出して……」

 部屋の隅にあるポットでカップ麺にお湯を注ぎ、ミーティングテーブルに置いて腰を下ろす。

 小さなオフィスなので、会議をするのも食事をするのも同じテーブルだ。

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