この度、俺様パイロットとご成婚しました。
「実は……」
鈴菜は自分の身に起こった出来事をすべて話した。
婚活アドバイザーとして深山に言われたこと。成婚退会させてあげられなかったことが心残りとなっていること。
そして、彼女がまたビリーブマリッジに入会しようとしていること。
既婚者と偽ることになった経緯も含め、すべてを話し終えると航輝は鈴菜の手を握った。
「彼女の担当になるのか?」
「まだ決めていません。また同じことを繰り返すような気もして……」
はっきりした物言いが昔から誤解されることが多かった。
ビリーブマリッジで働き始める前に勤めていた広告代理店を辞めたのも、鈴菜の発言にカチンときた同僚から嫌がらせを受けたからだ。
高圧的で鼻持ちならない、お高くとまっていると誤解され、名指しで批判され、悔しい思いをした。
だからこそ深山に突き放されてたとき、より一層深い傷を負ってしまった。それこそ偽りの結婚指輪に救いを求めるくらいに。