この度、俺様パイロットとご成婚しました。

「あの、私からひとつ伺いたいことがあります」

 鈴菜がたまらず訴えると、深山は書類にペンを走らせる手を止めた。

「なぜ、私を指名したのでしょうか?前回は、あまり深山さんのお力になれなかったと思っていたので……」

 正直に尋ねると深山は膝の上に手を置き、鈴菜を真正面から見据えた。

「私、ビリーブマリッジを退会したあともどうしても諦めきれなくて他の結婚相談所に入会したんです」
「そうだったんですか……」

 ビリーブマリッジを退会したあとも婚活を続けていたとは知らなかった。
 アドバイザーとの相性、システムへの不満から結婚相談所をはしごする人もいるにはいる。
 相談所を変えてから婚活が成功する人もいるが、彼女がいまだに婚活を続けているということは、あまりうまくいかなかったのだろう。

「実はそこでも速水さんと同じことを指摘されました。条件が厳しすぎるって。そのうちカウンセリングすらしてくれなくなって……」
「ひどいっ……!」

 鈴菜は思わず乗り出して叫んでしまった。
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