この度、俺様パイロットとご成婚しました。

【鈴菜の仕事が終わる頃、迎えに行く】

 航輝は昨日からフライトで留守にしている。

 昨晩は福岡に泊まり、朝一の便で羽田に帰ってくる予定だったが、どうやら無事に業務が終わったらしい。

 わざわざ迎えに来てくれるなんて、よほど待ちきれないのだろう。
 彼も同じ気持ちなのだと思うと、嬉しさが膨らんでいく。

【わかりました。待ってます】

 鈴菜は急いで、メッセージに返信した。

 メッセージを送り終わりスマホをバッグにしまった直後から、そわそわしてしまう。

 午後はカウンセリングの予定が入っていなくて本当によかった。きっと仕事にならなかっただろう。

 そうして鈴菜は、午後は事務作業をしたり、プロフィール写真の出来栄えをチェックしたりして過ごした。
 今日ばかりは残業をせず仕事を終えるといそいそと帰り支度を始め、ものの数分でビルから出る。

(もう着いているかな?)

 大通りは車が多いし、職場の前でピックアップしてもらうと目立ってしまう。航輝もそのあたりは心得ているので、少し離れた駐車場で待っていてくれるはずだ。

 連絡がきていないか確認しようとスマホを覗き込んだそのとき、誰かがまっすぐ鈴菜に近づいてきた。
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