この度、俺様パイロットとご成婚しました。
鈴菜が彼女の担当アドバイザーになったのは半年前。
二人三脚で歩んできた道のりは、決して平坦なものではなかった。
最初の二か月は男性からの申し込みが一件もなく、お見合いすらできない厳しい状況だった。
けれど彼女は決して泣き言を言わず、鈴菜のアドバイスを聞き入れ即実践。
どこか垢抜けなかったヘアスタイルも、流行に乗り遅れてしまったメイクも、今風のナチュラルスタイルに大きく様変わりした。
そして、見違えるように表情が明るくなった彼女には、少しずつ申し込みが増えていき、ついに大きな幸せを掴み取った。
お相手の男性は五歳年上で、高校で教鞭を取っているという。
同じ猫好きという共通点もあり、お見合い当初から好印象同士だったふたりは、トントン拍子で成婚までのウィニングロードを駆け抜けた。
(うまくいってよかった)
これまでの努力を思うと、担当アドバイザーとして誇らしい気持ちでいっぱいになる。
「本当にお世話になりました」
成婚セレモニーのあと、そう言って頭を下げると、ふたりは仲良く手をつなぎながらビリーブマリッジをあとにした。
鈴菜はそんなふたりの背中をうっとりと目を細めながら見送った。