この度、俺様パイロットとご成婚しました。

「来ないかと思った」
「バラされたくなければ結婚しろと迫ってきたのはあなたの方でしょう?」

 そう言い返すと、航輝はアハハと笑った。

「てっきり断られるかと思っていた。既婚者というのは嘘でも、恋人ぐらいはいてもおかしくないだろう?」
「恋人なんていませんよ」

 鈴菜はあえてツンとすました顔で答えた。
 気の強い性格は男性から疎んじられることも多く、鈴菜の男性との交際歴はほとんど空白だ。
 長く続いても三か月程度で、大抵は鈴菜から断ることが多い。

 昔から、歯に衣着せぬ言い方で相手をやりこめてきた鈴菜の性格を気に入ってくれる人はそれほど多くない。

 それと、仕方のないことだが、婚活アドバイザーになり、男性を見る目が、だんだんと変わっていった。

 年齢、年収、出身地といったわかりやすい記号ばかりがつい頭の中にちらついて、純粋に恋愛を楽しめなくなってしまった。

(職業病みたいなものね)

 婚活アドバイザーとして邁進しようとした結果、自分自身の恋愛から遠のくなんて皮肉なものだ。

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