この度、俺様パイロットとご成婚しました。

「うちは慈善事業で結婚相談所を経営しているわけではないの。事務所の家賃も、あなたの給料だって、会員の会費と成婚料で賄われているのよ?わかっているの?」
「はい。わかっております」

 ビリーブマリッジでは月々の会費は他社よりも安い。その代わりに成婚料は相場よりも上乗せされている。

 つまり、成婚数を増やさなければ利益が上がらないシステムなのだ。
 普通の企業と違う事業形態とはいえ、ビジネスはビジネス。
 ぐうの音もでないほどやり込められるが、このまま大人しく黙っているわけにもいかない。

「成婚数を増やすために効率を求めるやり方は、私にはできません。効率を求めてしまったら、マッチングアプリとなにも変わらないです。会員ひとりひとりにあった婚活プランを立てられるのが、結婚相談所の利点ではないでしょうか?」

 鈴菜は負けじと自分の意見を述べ、堂々と胸を張った。
 ところが真由子は、はあっと呆れたように大きなため息をついた。

「そうやって親身になった結果がこれでしょう?あなたにクレームが届いているわ」
「クレーム、ですか?」

 鈴菜は自分の耳を疑った。クレームを言われるような心当たりがない。
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