灰色の日々に、君が灯した甘い色
(今日もいた……!)

淡い色の髪がふわりと揺れて、はにかんだ笑顔を向けられる。

白いシャツに黒いカフェエプロンという、この世界にピッタリのありふれた格好のはずなのに。
儚げで柔らかい雰囲気をまとった彼だけは、それだけではない色が着いているみたいに見える。


(高校生ではなさそうだよね……)
(大学生、かな?)

間違いなく、私よりはずっと若い。

そう思いながらも、つい年齢を推測してしまう自分がなんだか嫌だ。


私自身、中年というには「まだ早い」と怒られ、若者というには「調子に乗るな」と怒られる、ちょうど曖昧な年頃。
実年齢よりも上に見られがちで、歳を探られるのが名前の次に嫌だった。


年下の男の子をこんなふうに観察することなんて、今までなかった。

彼は、モノクロの世界に不意に差した光みたいだ。
その眩しさに、私はいつも戸惑う。

高い天井に反響するスチームの音や、カップやソーサーに触れる小さな音さえも、ここでは柔らかい音楽のように響いていた。
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