懐かない猫の取扱説明書。
「その猫、日向の猫?」
人が来ると思ってなかった日向はビックリした様で普通にしてても大きな目が更に大きくなる。
目ん玉落ちそう・・・。
「急に声かけてごめん。そんな驚くと思わなかった。」
「・・・・。」
「日向がエサあげてるの?」
「・・・うん、誰にも言ってないから秘密にしてて?」
「わかった」と返事をする。
少し困った顔でお願いされたら断れるわけがない。
とりあえずクラスメイトと認識はされてるみたいだしよかった。
「眠たいの?」
日向の足の間でゴロゴロし始めた猫とそんな猫を見ながら日向が「ふわぁ」とあくびをする。
なんかちょっとだけ
「猫みたいって思ったでしょ?」
バレてる。
「みんなに言われるの。別に猫になりたいわけじゃないんだけど。」
と言って笑った。
「・・・日向のこと聞いてもいい?」
「・・・・・。」
ありゃ、答えてくれないみたいだ。
一瞬、『意外と話してくれるかも』って思ったのはなんだったんだ。
恥ずかしい。俺の思い込みかよ。
「じゃ、何も聞かないし猫のことは誰にも話さない、から安心して。」
「・・・・・。」
「じゃ、俺先に教室に戻るな。」と言ってそそくさとその場から離れる。
やべぇ、確実に距離の詰め方をミスった。
最後の俺を見る目は確実に不審者を見る目だった。多分。