財界の暴君に契約妻として囲われました ~初恋を拗らせた大富豪に、一途に愛されています~
「さっき話した愛犬の名前だけど」
「……うん」
「マリーを逆読みしてみ」
「……え」
パッと顔を上げた李茉は、きょとんした表情で俺を見つめてくる。
「思ってる通り、俺は十年も前から、お前に執着してる」
「んっ……!」
「誰かに好意を抱くということすら知らなかったはずなのに、知らないうちに李茉には惚れてたんだろうな。だから、犬の名前にも忍ばせて、満たない感情を満たしてたんだと思う。……キモいだろ」
自嘲気味に笑うと、李茉もくすりと笑い返してくれた。
「それに、家を不在がちにしていたのは、愛人宅に寝泊まりしていたんじゃなくて、……李茉のお父さんの会社――九石精工の技術を守りたくて、世界中を飛び回っていただけだ」
「えっ⁉」
「仕事柄、世界中に取引先がいるからな。少しでもいい条件の案件がないか、対応していただけだ」
「そうだったんだ……。何から何まで、本当にありがとう」
目を潤ませる李茉。俺はそんな彼女の手に、自分の手を重ねた。
「俺にとって、昔も今も……好きなのは李茉だけだ」
「……うん」
「マリーを逆読みしてみ」
「……え」
パッと顔を上げた李茉は、きょとんした表情で俺を見つめてくる。
「思ってる通り、俺は十年も前から、お前に執着してる」
「んっ……!」
「誰かに好意を抱くということすら知らなかったはずなのに、知らないうちに李茉には惚れてたんだろうな。だから、犬の名前にも忍ばせて、満たない感情を満たしてたんだと思う。……キモいだろ」
自嘲気味に笑うと、李茉もくすりと笑い返してくれた。
「それに、家を不在がちにしていたのは、愛人宅に寝泊まりしていたんじゃなくて、……李茉のお父さんの会社――九石精工の技術を守りたくて、世界中を飛び回っていただけだ」
「えっ⁉」
「仕事柄、世界中に取引先がいるからな。少しでもいい条件の案件がないか、対応していただけだ」
「そうだったんだ……。何から何まで、本当にありがとう」
目を潤ませる李茉。俺はそんな彼女の手に、自分の手を重ねた。
「俺にとって、昔も今も……好きなのは李茉だけだ」