財界の暴君に契約妻として囲われました ~初恋を拗らせた大富豪に、一途に愛されています~
実家を後にし、自社へと戻る車内で、俺は深い溜息を吐いた。
「社長、例の清掃を担当したスタッフの件ですが」
「……ん」
「やはり、借金を理由に脅されていたようで、『ブラインドが故障していると報告しろ』と指示を受けていたそうです」
監視カメラが設置されていたと発覚した直後から、清掃業者と担当した女性を調べさせていた。
けれど、偽の報告をする代わりに大金を受け取ったその女性は、すぐさま退職し、行方をくらました。
だが、この〝片桐惺也〟から逃げられるわけもなく……。俺の息のかかる情報のプロ集団によって、見つけ出すことができた。
「……指示をしたのは誰だ」
「片桐洋一、片桐ファイナンスの副社長で、社長のはとこにあたります」
俺は短く息を吐いた。
「知っている。俺より四歳上で、昔から女遊びが派手な男だ。どうせ、金に困って俺を売ったのだろう」
「いかがしますか?」
「黒幕を吐かせろ」
「承知しました。それと……」
及川は言いよどみ、赤信号で車を停車させ、振り返った。
「社長、例の清掃を担当したスタッフの件ですが」
「……ん」
「やはり、借金を理由に脅されていたようで、『ブラインドが故障していると報告しろ』と指示を受けていたそうです」
監視カメラが設置されていたと発覚した直後から、清掃業者と担当した女性を調べさせていた。
けれど、偽の報告をする代わりに大金を受け取ったその女性は、すぐさま退職し、行方をくらました。
だが、この〝片桐惺也〟から逃げられるわけもなく……。俺の息のかかる情報のプロ集団によって、見つけ出すことができた。
「……指示をしたのは誰だ」
「片桐洋一、片桐ファイナンスの副社長で、社長のはとこにあたります」
俺は短く息を吐いた。
「知っている。俺より四歳上で、昔から女遊びが派手な男だ。どうせ、金に困って俺を売ったのだろう」
「いかがしますか?」
「黒幕を吐かせろ」
「承知しました。それと……」
及川は言いよどみ、赤信号で車を停車させ、振り返った。