銀河の雫
車を停め、彼女を見つめた。
一緒に星空を見上げたとき……
あぁ……あのときと同じ目だ。
彼女の頬に涙が伝って雫になる。
見つめたまま、そっと髪に触れた。
「あなたが……」
ゆっくりと、両手で頬を包み込む。
額に唇を押し当てる。
そのまま、唇を重ねる。
その瞬間、力強く両手で抱きすくめた。
……彼女が欲しい。
彼女の全てを俺のものにしたい。
欲望がまるで堰を切るように、一気に俺の中に溢れ出した。
窓の向こうに目をやる。
冬の弱々しい光は消え失せ、いつの間にか、外は闇に包まれていた。
地上には街のネオンが、温かみを帯びた橙色に光っている。
……今、何時だろう。壁に掛かった時計に目をやった。
もう、こんな時間か。
横に視線を移すと、彼女は疲れてしまったのか、ベッドの中で眠っていた。
初めて我に返った。
……俺は、一体、何してるんだ。
熱情に駆られた挙句、一度は諦めたものに、また、手を伸ばした。
その上、優しくすると言っておきながら、結局は自分の欲求を抑えることができず、強引に彼女を奪った。
有無を言わせず、力づくでこの陰鬱な人生に彼女の人生を巻き込もうとしている。
つくづく本当にどうしようもないな。