銀河の雫


ここはこの表を参考にして、資料の金額を入力して……

「どう? 終わりそう?」

「うゎっ……」

背後から急に話しかけられて、驚いて変な声が出た。

「ごめん、集中してたのに驚かせちゃったかな?」

「所長……いえ、こちらこそ、遅くまで残ってしまって本当にすみません」

「……どこまで進んだの?」

モニターをのぞき込んでくる。

「ここです、もう少しで終わりそうです」

横目でちらりとこちらを見た。

「分かった」

戻ろうとする所長に、立ち上がって声をかける。

「……あの」

「ん、どうした?」

振り返って戻ってきてくれる。

「あの……、私、何も分かってなくて本当にすみませんでした!」

勢い良く頭を下げた。

「ん? ……それは何のすみません……なのかな」

「何って……」

ん?

気を悪くしてるのを悟られないように、とぼけてるのか?

「あの……所長、おっしゃいましたよね」

なおも不思議そうに首を傾げている。

「俺のこと本当に覚えてないのって」

「……そんなこと言ったっけ」

……は?

すっとぼけるのか?
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