銀河の雫
「……では、そろそろ、ここはお若い二人に任せて……」と、仲人さんが促す。
あはは、この台詞。
ドラマで見たけど本当に言うんだな。
「車でどこかに食事でも……ね、ほら」
冷泉の奥様が促す。
「いや、僕はちょっと……」
困り顔で、ずり落ちた眼鏡のフレームを上げる男性。
まさかお見合い当日に、女に運転しろと?
私は試すようにポツリと言った。
「それなら私が車を出しま……」
「お願いします」
即答かよっ。
しかも食い気味だった!?
はぁ?
たく、なんなのそれ。
気に入られる気ゼロでしょうよ。
「じゃあ、行きましょうか」
助手席に乗り込んだ男性に声をかけると、エンジンをかけハンドルを切った。
「……普段から運転はなさらないんですか?」
「はい、電車通勤です。車の運転は自信がなくて」
「あぁ、そうなんですね」
「……」
すぐに会話が終わってしまう。
ダメだ、間が持たない。