Ribbon ~囚われた天使~
♡──────────────────────────♡

「お、おい・・・狼瀬が来たぞ」

教室に入ると、、怯えたように隅に寄るクラスメイト。
慣れているのか、凛牙くんは私たちの席を見つけると、私の前の席に荷物を置いた。
うーん・・・別に悪い子じゃないんだけどなぁ・・・。こわいけど。

「七楽さんもさ・・・下手に話しかけたら機嫌損ねるんじゃね」

「絶対近づかないほうがいいって」

あっ・・・。
耳に入って来たその声に教室を見回すと、男の子たちが固まって話していた。

「え、慧伊くん・・・ちょっと、行ってくるねっ・・・」

「え、ちょ、澪りん⁉」

さすがに放置はできない・・・私はただの女子高生だもん。
特別でも何でもない、普通の人間の娘だもん・・・。

「あ、あのっ・・・」

男の子たちが集まっている教室の隅に寄ると、男の子たちは怯えたように、座りながら見上げてくる。
そ、そんなにこわいかな・・・。

「えっと・・・みなさん、よかったらなんですけど・・・お友達になってくれませんか」

「・・・へ?」

こんなに怯えられてるんだから無理かな・・・と思いつつ男の子たちを見つめると、1人の男の子が立ち上がった。
その男の子を、他の男の子たちが『なにをするんだ』と言わんばかりの表情で見上げる。

「じゃあ、澪って呼んでいい?」

「っ!もちろん・・・!えっと、お名前は、」

慧伊くんと似ている、犬の耳と尻尾がある子。
慧伊くんよりは落ち着きがあり、『ザ・子息』というような感じだ。

犬咲(いぬざき)笑弥(えみ)で、笑うに、弥生の弥。なんて呼んでもいいよ」

「じゃあ、笑弥くん!」

おそらく慧伊くんの親族だろう。
にこやかに握手までしてくれて、思わず感動してしまった。
犬人の子って、初対面の人間にもこんなにも優しいんだ・・・!

「な、七楽さんっ・・・澪ちゃんって呼んでもいいですか」

「もちろん!タメ口でいいよ」

「澪李ちゃんって呼びたいです」

つられるように男の子たちが名乗ってくれて、これで一応クラスメイト全員と仲良くなれたかな。
神族と鬼族はおらず、獣族が9人。生徒会組合わせて12人。
20人クラスだから、6割が人外種だ。
そして入ってきた先生が、そんな私たちを見て微笑み、教卓についた。

「そろそろ座りましょう」

「はい」

どうやら次の授業が始まるらしい。
初日だけどなにするのかな。教科書配布とか?
席に戻ると、両隣に座る慧伊くんと朧くんが話しかけてくる。

「いい感じじゃん、よかったね」

「まぁ、澪が仲良くしたいならいいんじゃない」

やっぱり優しいな・・・生徒会だからって敬遠されてるのがもったいない。
みんながこの優しさに触れればいいのになぁ。

「えーっと、まず室長を決めます」

室長・・・?あぁ、級長のことか。教室長ってこと、かな?
どちらにしろ私は生徒会だから、関係ないだろう。
< 10 / 20 >

この作品をシェア

pagetop