あなたを手放す予定は、私の計画にありません――冷徹な首切りコンサルに、規定外の溺愛をされています
スマホには、千夏からのメッセージが六件並んでいた。
『なんで説明会であんな無茶したの!?』
『他の部署から責められてない?』
『大丈夫? 変な言われ方してない?』
『ねえ』
『既読つけて』
『寝たな?』
寝てない。
寝てないけど、返せる言葉がなかった。
今日のことを説明しようとすると、説明会のことと渡り廊下のことが、どうしても一続きになってしまう。
後半は、さすがに千夏でも言えない。
そして、昔、千夏に、篠宮さんが独身と聞いたことを思い出した。
電気を消して、ベッドに入る。
唇に、まだ何かが残っている気がして、意味もなく口元に手をやった。
(計画って、何……)
あの人の計画に、私が入っている。
いや、それが再建計画のことじゃないのは、さすがに分かる。
分かるけど、その先を考えると、ばかばかしくなって、頭のどこかが処理を放棄した。
それと、もうひとつ。
──昔から変わらず、って言った。
昔って、いつ。
私たちが会ったのは、二か月前のはずなのに。
聞きそびれた言葉だけが、消えなかった。
眠れたのは、二時過ぎだった。
週明けの月曜。
フロアに入った瞬間、経理の島の会話が、止まった。
そして、席につくと、仕事が再開された。
振り返らなくても、多くの視線を感じる。
空気が重い。
このみは気にしないようにして、パソコンの電源を入れた。