【恋愛×サスペンスホラー】イケメン年下後輩くんは、私の耳を溺愛する



 翌日は尾行のことが気になってもんもんとした。

 昼休憩には伊原くんに誘われ、一緒に会社を出て近くのカフェに入る。
 本日のランチを食べていると、彼がふいに切り出した。

「先輩、なにか気がかりでもあるんですか?」

 私はどきっとした。顏に出てたのかな。
「実は……」

 隠してもばれそうだから、正直に話した。アラサーくらいのスーツの男性に尾行されたらしいことを。

 伊原くんは険しい顔をしていて、だから私は慌てた。
「きっと気のせいだけどね」

「先輩のそういうところ、俺は心配です」
「一応、気を付けるよ。帰りに防犯ベルも買うし、遠回りでも明るい道を行くことにするし、飲み会も控える」

「そうなると仕事の後にデートに誘えないですね……先輩の安全のためには、俺、耐えます」
 眉間にしわを寄せ、重大決心のように言う彼。私は思わず笑ってしまった。

「俺は笑えないですよ。せっかく恋人になれたのに」
「ごめんごめん」

 私だって、彼とつきあえるのは嬉しい。
 こうして一緒に食事をしていても、なんだか夢みたいだ。
 だからこそ気を付けないとなって思う。
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