隠しても無駄ですよ、先輩。〜芋女を演じる私と、全部お見通しな後輩〜
グラウンドから、バカデカボイスが教室まで響き渡る。
…と同時に、クラスのみんなの視線が一斉に私に向く。
「………んで………、、」
「…深月?」
再び喉まで混みあがってきた黒い感情を、今この教室で吐き出さないことに必死で。ひなちゃんが、心配そうに私の名前を呼んでくれてたことにすら気づけなかった。
ここで爆発させちゃったら。
高校に入ってからずっと作ってきた、地味な、芋女じゃなくなってしまうから。
「なんで、そんなこと…するのよ…っ」
苦しい。思い出させないで。ばか、ばか、宮村、ほんっとーにばか!!!
「一緒に保健室行こうか、深月」
そのあとのことはよく覚えていないけど、ひなちゃんは授業をさぼって、ずっと私の手を握ってそばにいてくれた。
もう……本当に、私はひなちゃんと結婚できたら幸せになれる気がする。
絶対に無理な話なのに、ちょっと真面目に考えすぎたな。